Clásicos japoneses con furigana
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はんぎゃく
日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)
矢田 津世子
Lee 日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三) (はんぎゃく) de 矢田 津世子 (やだつせこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 16.512 caracteres · 34 pantallas
へリオトロープの強い香気が会堂に拡がった。
「私の知り人に、最近悪思想に感化せられた学生が居ります。彼は以前私と会って快活に語り、笑いいたして居りましたが、ひと度この思想に捕われるや、最早私と会おうともしません。うつうつと考えこんでばかりいるのです。ダビデの如く快活に踊れよう筈がないのです。神様に懼れを抱いている証拠です。ところが、神様を正面に見ることの出来ぬ人が最近次第に増してきました。悪思想が青年諸君を目指してやってくるのです。みなさアん、これは悪霊です。尤もらしい衣をまとったサタンなのです。クリスチャンは神様の御名によって、このサタンと最後迄闘い通さねばなりません。社会からこれを追い払わねばなりません。神様の御言葉に対してあく迄忠実でなければなりません。擢れをもたぬ自由な生活を……」
「畜生! どこで飲んできやがったんだ。やっと金を掴めやア チェッ、茄で蛸になって帰ってきやがる……」
「当り前よ。俺アの取った銭は俺アの勝手じゃねえか。二六時中ゲジゲジ野郎の相手がでけるけえ、ヘン 酔ぱらわなきゃ 俺アにはこの世の中が暮していけねえよ……」
「……ま、一辺云ってみな、野郎……」