Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
しゅんせつせん
日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集
葉山 嘉樹
Lee 日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集 (しゅんせつせん) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 34.935 caracteres · 73 pantallas
それが誰のものだろうが、そのバスケットは自分のものでなければ収拾する事が出来なかった。
「だって兄さん。そりゃ俺んだよ。踏んづけちゃ困るね」
「そんな大切なものなら、打っ捨らかしとかなけゃいいじゃないか」
少年は眼を瞑ったまま、バスケットから足をとった。
生々しい眉間の傷のような月が、薄雲の間にひっかかっていた。汽車は驀然と闇を切り裂いて飛んだ。
「冗談云うない。俺だって一晩中立ち通したかねえからな」
「冗談云うない。俺だってバスケットを坐らせといて立っていたくねえや」
「チョッ、喧嘩にもならねえや」
「当り前さ」
少年は眼を開いた。そして彼をレンズにでも収めるように、一瞬にしてとり入れた。
「喧嘩にゃならねえよ。だが、お前なんか向うの二等車に行けよ。その方が楽に寝られるぜ。寒くもねえのに羽織なんか着てる位だから。その羽織だって、十円位はかかるだろう。それよりゃ、二等に行って、少しでも三等を楽にしろよ。此三等を見ろよ。塵溜だってこれよりゃ隙があらあ。腐らねえで行く先まで着きゃ不思譲な位だ。俺たちゃ、明日から忙しいから、汽車ん中で寝て行き度えんだよ」
「どこへ行くんだい?」