Clásicos japoneses con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lee 日記 (にっき) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.
N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 13.809 caracteres · 28 pantallas
七月二十八日
大体割方は風俗史にならってそれからそれぞれを精しくやって見ようと云う目ろみである。徳川家康が江戸幕府をたてて徳川時代をつくるにほねのおれたように、紙の上に筆とことばでつくりあげるのさえ仲々苦しい事である。
「どうにでもやって見せる」斯う思って仕事にかかったんだからどうしてもやって見たいと思って居る。御ひるっからは、これですっかりつぶれてしまった。夜はソナタと讚美歌のいいのを弾いて見た。
七月二十八日
この頃は割合に沢山考えた、事柄に於ては……けれども、自分で満足するように考えの及ぼした事もなければ又自分で少しは実になりそうだと思ったものなんかは一つもありゃしない。それ丈頭を無駄に用ったわけだと今になって一寸口惜しいけれども又、相当に考える事も必用だからと自分でなぐさめて居る。こないだ書いた「魔女」の原稿は書き出しから気にくわず見るのもいやになったんで、一寸おしかったけれども焼いてしまった。も一度よく考えて書いて見ようと思った。自分の書いたものを火にもやしたのは生れて始めてだった。生れてはじめての事をするほどその原稿は気に入らなかった。けれどもこの次に書く時にはと思ってるからさほど情なくもない。