Clásicos japoneses con furigana
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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Lee 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.283 caracteres · 329 pantallas
「日蓮記」のあいだで、特にかれが快癒出勤の披露をすることになって、師匠の団十郎が羽織袴で登場して彼のために長い口上をのべた。かれは師匠よりも末座に控えて、舞台に両手をついているあいだに、絶えず片袖で眼をふいているのがわたしの眼についた。それは感激のためか、眼病がまだほんとうに癒えないためか、わたしにはよく判らなかったが、いずれにしても快癒出勤のために団十郎がわざわざ長い口上を述べてくれたということは、いかに彼が師匠からも愛せられ、劇場からも優遇されていたかを察することが出来る。団十郎は口上の末に、こんな意味のことを冗談まじりに言った。近ごろ新蔵は高慢の鼻が高くなったという噂がござります。眼の療治にはえらい先生方が沢山ござりますが、鼻の方の療治はどんな博士たちでもいけません。これはわたくしの手療治が一等効き目がありそうに思われますから、きっとその鼻をたたき折ってお目にかけます。どうか御安心くださいと言うと、観客は一度に手を拍って笑った。
実際、かれは近来その伎倆を認められると同時に、だんだんに高慢になったという噂が伝えられた。わたしが舞台以外に彼を見たのは、二十四年の七月、歌舞伎座の楽屋における総浚いの時だけで、個人としては全然面識もなかったが、見るところ、若い芸人には似合わない不愛嬌な、いわゆる傲岸不屈