Clásicos japoneses con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lee 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 201.612 caracteres · 405 pantallas
男のか女のか知らねえが、それを向うへ渡そうとするのか、それとも向うから受け取ったか、どっちにしてもお前さんと倉田屋の姉娘とは係り合いを逃がれられねえ。さあ、今更となっていつまでも隠し立てをしているのは、よくねえことだ。親たちに苦労をかけ、家じゅうの者をさわがして、お前さんが仮病をつかって平気で寝てもいられめえじゃあねえか。いや、仮病はわかっている。どうで越ヶ谷へ行っても無駄だということを百も承知しているから、頭が痛えの、尻が痒いのと云って、一寸逃がれをしているのだ。おまえさんの顔の色の悪いのは病気じゃあねえ。ほかに苦労があるからだ。薄ぼんやりしている倉田屋の妹娘を引っ張り出して、あたまから嚇かして詮議すれば何もかも判ることだが、そんなことはしたくねえから、それでこうして膝組みでおまえさんに訊くんだ。一体おまえさん達は今までどこで逢っていたんだ。どうで遠いところじゃあるめえ。真っ先にそれを教せえて貰おうじゃあねえか」
藤太郎は蒲団のうえに手をついたまま、しばらく顔をあげなかった。その蒼ざめた額からは汗のしずくが糸をひいたように流れ落ちていた。
四