Clásicos japoneses con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lee 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 196.831 caracteres · 396 pantallas
この評判があまり高くなったので、寺社方の役人も検分に来ました。たとい小銭にしても、天下通用の貨幣をほかの事に用いるのは、その時代には頗るやかましかったのです。下手な細工をすると、国宝鋳潰しという重罪に問われます。今度の兜はただ組み合わせてあるだけで、別にお咎めを受けるほどの事でもなく、折角これだけに出来ているものを取りのけさせるのも如何であるから、このまま飾り置くのは仔細ないが、金銀をまぜてあるのは穏かでない。小判と二朱銀だけは早々に取りのけろと申し渡されました。
世話役の者共も恐れ入って、委細承知のお請けをしましたが、元来この造り物は、江戸の講中からの奉納ではなく、京都の講中の供え物でした。その前年、即ち文化八年の春、大阪西の宮で四十八年目の開帳があった時に、境内に小屋を建てて種々の造り物を飾りましたが、そのなかには金銀又は銭を用いたものがあって、それが評判になったので、今度の兜もそれを真似たのです。西の宮の時には別にお差し止めの沙汰もなかったので、今度も大丈夫だろうと多寡をくくって持ち出して来たところが、右の次第で金銀だけは取りのけろと云うことになった。