Clásicos japoneses con furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Lee 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.285 caracteres · 330 pantallas
「事実を知るのが怖ろしいのか」
「風説は事実ではない、そこもとの知っているのは単なる風説だ」
「証明することができるか」
「そちらはどうだ」
「おれか、おれはできるさ、口で証明するだけではない、ちゃんと証人までいるよ」と七十郎は微笑し、「そこにね」と云って七兵衛と万右衛門を指さした。手をあげて、真正面から、七兵衛を指さし、万右衛門を指さした。
「私がなんの証人だ」と七兵衛がどなり、七十郎は、怒るな、怒ると損をするぞ、と冷笑した。
「私がなんの証人だというのか」と七兵衛は叫んだ。
「絵解きをするかね」と七十郎が応じた。彼の唇にはまだ冷笑が刻まれており、その眼はするどく、七兵衛の面上に射込まれていた。
「おまえはさっき、――私は人の評に誤られていたと云った、人の評を信じて、この七十郎を誤解していたと云った、それと同じことを三年まえにやったんだ、渡辺七兵衛は兵部宗勝に焚きつけられ、真偽をたしかめもせずに、逆上して屠殺者を買って出たのだ」
「屠殺者だと」七兵衛は口をあき、そして嚇となった、「われわれを、屠殺者だと、いうのか」
「なかんずくおまえは、だ」と七十郎は声をおとして、忘れたのかと云った、「いつかの夜、一ノ関の屋敷の外でも、おまえは人を斬ろうとした、兵部を訪ねたなにがしとかいう浪人を、命ぜられて斬ろうとし、闇討ちを仕掛けた、