Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lee 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 88.573 caracteres · 178 pantallas

Aozora Bunko

幸い息は吹返したが、足を折ったそうで不具になるかも知れません」

「綱は確かに人が切ったのか」

「匕首を綱の結び目に挟んであったそうだから、わざとやった事に違いありません」

「囃子方の六助の持物ですよ。いちおう土地の下っ引に六助を見張らせてありますが、当人の六助は、何んにも知らないと大威張りで」

「よしよし、俺が行って見よう」

平次は事件の奥行が思いのほかに深いことを知ると、八五郎を促して両国へ飛びました。もう街は薄暗くなりかけて、あちこちに灯が入っております。

小屋は客を返して、無気味に暗くなっておりますが、騒ぎに脅えたように、一座の者は彼方此方に顔を寄せて、何やら不安らしく囁き交しているのです。

「おや、銭形の親分さん。また飛んだことが起りまして」

座頭の小左衛門もさすがにあわてて居りました。ふり仰ぐと、乏しい灯の中に、断たれた綱はダラリと下がって大蛇のように土間を這い、与三郎がそれを引摺って片付けようとしているのでした。

近寄って見ると、綱は麻糸と棕櫚をない交ぜたもので、太さも相当にあり容易なことできれる筈もありません。それが少しれては居りますが、刃物で切ったように、一方の端で見事に切られているのです。