Clásicos japoneses con furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lee 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.181 caracteres · 219 pantallas
その時分に、大野木までいった水番の六蔵が、父からの手紙を齎してきました。スグに帰って来いという文面です。ほんの七、八日、長くても十日ぐらいのつもりで家を出て、母も心配し切っているし、そうそう学校を休んで遊んでいるというのも、ふだんのお前にも似合わしからぬこと。ともかくこの手紙を見次第、スグに帰って来い。もし何だったらこちらから、迎えを出してもいい。お前の御世話になっている石橋さんというお宅へは、ほんの心ばかりの品をお送りしておいた。よろしくお礼をいって、スグに帰って来なさい。
という手紙です。私は父や母の性格をよく知っていますから、知り合いになったこの家に、ジーナとスパセニアという、妙齢の美しい娘がいるということなぞは、絶対に洩らしてはいません。親の安心するように、家の立派なことや景色のすばらしいこと、そして主人が外国帰りの教養のある鉱山技師だというようなことばかりを並べたてていたのです。
が、それでも私の帰京が遅れれば、迎えを出すという騒ぎです。また実際、二十幾つになる息子に迎えもよこしかねない、子煩悩な親なのです。そしてその迎えでも来て、ここに混血児の娘たちがいて、それが今まで私の足を釘付けにしていたのだということなぞがわかったら、家中でどんな騒ぎを起さぬとも限りません。