Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lee 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.181 caracteres · 219 pantallas

Aozora Bunko

闇で私の謝った娘は、姉の方だったのです。

妹娘は安楽椅子にからだを埋めて、明るい燭台の下で厚い洋書らしいものを、読んでいました。きまり悪げに頭を掻いている私を見ると、

「よく眠ってらっしゃいましたわね」

と笑いながら、顔をあげました。

「さっき、お起しして差上げようかって、……いいえ、灯を点けに行く前に……ジーナに相談したら、よくおやすみになってらっしゃるんなら、お起ししない方がいいわっていってましたの。……わたし、戸を閉めに上がったの、御存知ないでしょう?」

ジーナというのは、姉娘の名前でした。私は頭を掻きながら、赧くなりました。

「ジーナが仕度してますから、お食事、もうちょっと待って下さいね……わたしたち、一日交替で食事拵えしてますのよ」

と娘は、にっこりしました。

「お父様は?」

と聞いてみたら、

「昼からお山よ! 馬でいきましたの。貴方が越えておいでになった周防山の、もう少し右手寄りに、禿山があるの、御存知? 今日はそこへいきましたの。その山からマンガンが出るんですって! とても良質のマンガンが出るんですって……パパは鉱山技師よ」

父親は男ですから、こんな無人の高原を何とも思わないかも知れませんが、さて耳を澄ませたこの夜の静けさというものは、ないのです。