Clásicos japoneses con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lee 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 159.223 caracteres · 320 pantallas
」
「欺しうちだって。」
「そうじゃございませんか。恭さんをちょっと連れて来いとおっしゃるから、つれて上ると、すぐにお祖母さんに連れ出さしておいて、そのあとで、こんなお話なんですもの。」
「それで、お前すねたというのだね。」
「すねたくもなろうじゃありませんか。私にも人情っていうものがございますからね。」
「すると、恭一の代りに、次郎を預るのは、どうしても嫌だとお言いなのかい。」
お浜はそっぽを向いて默りこむ。
「何というわからずやだろうね。私に乳がないばっかりにこうして頼んでいるのに、やさしく言えばつけ上ってさ。……嫌なら嫌でいいよ、もうお前にはどの子も頼まないから。その代りこの家とはこれっきり縁を切るから、そうお思い。飯米に困るなんてまた泣きついて来たって知らないよ。恭一にだって、これからはどんな事があっても逢わせるこっちゃない。」
お民は、そう言ってぴしゃりと障子をしめた。
「奥さん、そりゃあんまりです。あんまりです。」
お浜はしめられた障子のそとでわめき立てた。
「何があんまりだよ。」
「あんまりですわ。やっと恭一さんを一年あまりもお育てしたところを、だしぬけに、今度の赤ちゃんのような、あんな……」