Clásicos japoneses con furigana
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
Lee 江戸情話集 (かごつるべ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 203.779 caracteres · 407 pantallas
石を抱くまでもない、あたしは何もかも正直に白状しますよ。そのお客というのは何日も来る浅草の質屋の息子で、あたしもちっとは面白いかと思って行ってみると、まるで大違い。あんまり癪にさわったから、自棄になって無暗に飲んで、喧嘩づらでそこをふいと出てしまって、それからお前さんの屋敷へ押し掛けて行ったの。ね、判ったでしょう。お花がなにを言ったか知らないが、ほんとうの話はそれだけですからね。必ず悪くとっちゃあ困りますよ。それにしても、あたしが悪いんだから謝まります。堪忍してください」
「それだけのことなら何もあやまる筋でもあるめえ。おらあもっと悪いことをしたのかと思った」と、林之助は少し皮肉らしく笑った。
「なんとでも言うがいいのさ」と、お絹も寂しく笑っていた。
お君が羊羹を切って菓子皿に盛って来た。それはけさ両国の小屋主から見舞いによこしたのだと言った。羊羹をつまみながら林之助は枕もとの古い屏風をながめた。林之助がまだここにいる頃に粗相で一カ所破いたので、なにか切貼りをするものはないかと、彼は近所の絵草紙屋へ行って探した末に、鬼の念仏の一枚絵を買って来て貼り付けた。