Clásicos japoneses con furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lee 浅草風土記 (あさくさふどき) de 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 162.294 caracteres · 318 pantallas
町は違いますが、その並びに有名な本屋の浅倉屋があります。
本願寺の大きな屋根が、大通りの突きあたりに遠くそそり立っています。雷門のあたりからみると、電車の柱のかげに、ちょうど中空に霞んでなつかしく見えますが、そばに行くと、その破風の白い色が、青く晴れた空にいい知れぬさびしさを添えています。
十月、十一月。――冬になると、みちの両側に植えられた柳が日一日と枯れて行きます。で、だんだん空が、くらく、時雨れるような気合をもって来ます。
横町がたくさんにあります。
大通から、一ト足、横町に入ると、研屋だの、駄菓子屋だの、髷入屋だの、道具屋だの、そうでなければ、床屋だの、米屋だの、俥屋だの、西洋洗濯屋だの。――そういったような店ばかり並んでいます。
二三軒、近所にかたまって大工の棟梁のうちがあります。
――その間に小さな質屋があります。紺の気の抜けた、ねぼけた色の半暖簾が、格子のまえにかかっています。
どこの土蔵の壁も汚れています。しかしどの横町にもその汚れた壁が何よりもさきに目につきます。――曇った日はその壁のいろが暗くみえます。晴れた日にはその壁のいろがあかるくみえます。