Clásicos japoneses con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lee 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.980 caracteres · 222 pantallas
紐解の賀の済だ頃より、父親の望みで小学校へ通い、母親の好みで清元の稽古、生得て才溌の一徳には生覚えながら飲込みも早く、学問、遊芸、両ながら出来のよいように思われるから、母親は眼も口も一ツにして大驩び、尋ねぬ人にまで風聴する娘自慢の手前味噌、切りに涎を垂らしていた。その頃新に隣家へ引移ッて参ッた官員は家内四人活計で、細君もあれば娘もある。隣ずからの寒暄の挨拶が喰付きで、親々が心安く成るにつれ娘同志も親しくなり、毎日のように訪つ訪れつした。隣家の娘というはお勢よりは二ツ三ツ年層で、優しく温藉で、父親が儒者のなれの果だけ有ッて、小供ながらも学問が好こそ物の上手で出来る。いけ年を仕てもとかく人真似は輟められぬもの、況てや小供という中にもお勢は根生の軽躁者なれば尚更、忽その娘に薫陶れて、起居挙動から物の言いざままでそれに似せ、急に三味線を擲却して、唐机の上に孔雀の羽を押立る。お政は学問などという正坐ッた事は虫が好かぬが、愛し娘の為たいと思ッて為る事と、そのままに打棄てて置く内、お勢が小学校を卒業した頃、隣家の娘は芝辺のさる私塾へ入塾することに成ッた。サアそう成るとお勢は矢も楯も堪らず、急に入塾が仕たくなる。