Clásicos japoneses con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lee 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.980 caracteres · 222 pantallas
第十八回
と何やら小声で云ッて、「……位いは宜かろう?」
するとお勢は、どうしてか、急に心から真面目になッて、「あたしゃア知らないからいい……私しゃア……そんな失敬な事ッて……」
昇は面白そうにお勢の真面目くさッた顔を眺めて莞爾々々しながら、「いいじゃないか? ただちょいと……」
「厭ですよ、そんな……よッ、放して頂戴と云えばねえッ」
一生懸命に振放そうとする、放させまいとする、暫時争ッていると、縁側に足音がする、それを聞くと、昇は我からお勢の手を放て大笑に笑い出した。
ずッとお政が入ッて来た。
「叔母さん叔母さん、お勢さんを放飼はいけないよ。今も人を捉えて口説いて口説いて困らせ抜いた」
「あらあらあんな虚言を吐いて……非道い人だこと!……」
昇は天井を仰向いて、「はッ、はッ、はッ」
第十八回
一週間と経ち、二週間と経つ。昇は、相かわらず、繁々遊びに来る。そこで、お勢も益々親しくなる。
けれど、その親しみ方が、文三の時とは、大きに違う。かの時は華美から野暮へと感染れたが、この度は、その反対で、野暮の上塗が次第に剥げて漸く木地の華美に戻る。両人とも顔を合わせれば、只戯ぶれるばかり、落着いて談話などした事更に無し。