Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Lee 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 280.528 caracteres · 557 pantallas

Aozora Bunko

「さア、切るなら切ってみろ、おれたちは棒切れ一つもっていないが、最初から死ぬ覚悟できたんだ」大手をひろげて立ちはだかった。抜刀の警官もさすがに気が臆したのかそこそこと闇に消えた。一方その間に、どの船も真黒に人で埋った。船は櫓をきしませて滑り出た。暗い川面を横切ってゆく船、かえる船、何度となく往復した。南岸にもいつか警官が多勢集った模様で、船の着く度に上陸を妨害してもみ合うらしく、提灯の火が乱れうごいた。北岸からその度にわっと声援を送った。同勢のうちには、さらに川下の細間の渡し場から渡った者もあり、また無理やりに追いかえされた者も多かったが、とにかく夜の明けるまでに五六千が利根川を越えることができた。

人々の訴えをきき終ると、正造はやがて、村長と巡査一名を伴って社殿にのぼった。正造はそこに立って鎮撫の演説をするつもりだったが、一同が静粛にして休息している様子を見わたすと、改めていじらしさに胸がつまった。そこへ警視庁から保安係長長谷川守三が来着した。憲兵大尉安田重朝、同少尉桐生定政たちが相ついでやってきた。千住警察署長某が警部をつれて馳せつけた。すると、そうした物々しい気配に刺激されたのか、一人の被害民が、正造の足もとの階段に身を投げて泣き咽びながら、