Clásicos japoneses con furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Lee 満韓ところどころ (まんかんところどころ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 74.601 caracteres · 148 pantallas
それを真直に行かずに、すぐ左へ折れて長い上屋の影を向うへ、三四町通り越した所に相生さんの家がある。西洋館の二階を客間にして古い仏像やら鏡やら銅器陶器の類を奇麗に飾っているから、客間を見ただけではただ一通りの風流人としか見えない。相生さんは満鉄の社員として埠頭事務所の取締である。
もっと卑近な言葉で云うと、荷物の揚卸に使われる仲仕の親方をやっている。かつて門司の労働者が三井に対してストライキをやったときに、相生さんが進んでその衝に当ったため、手際よく解決が着いたとか云うので、満鉄から仲仕の親分として招聘されたようなものである。実際相生さんは親分気質にでき上っている。満鉄から任用の話があったとき、子供が病気で危篤であったのに、相生さんはさっさと大連へ来てしまった。来て一週間すると子供が死んだと云う便りがあった。相生さんは内地を去る時、すでにこの悲報を手にする覚悟をしていたのだそうだ。
相生さんは大連に来るや否や、仲仕その他すべて埠頭に関する事務を取り扱う連中を集めてここに一部落を築き上げた。相生さんの家を通り越すと、左右に並んでいる建物は皆自分の経営になったものばかりである。