Clásicos japoneses con furigana
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ぼんのうひぶんしょ
煩悩秘文書
林 不忘
Lee 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 86.705 caracteres · 173 pantallas
」
まったく――かれ文珠屋佐吉こそは。
いま江戸を騒がせている煩悩夜盗なので――と言うのも、祖父江出羽守への復讐を誓って、その資金の係りを笹くじで引き当て、金の煩悩を追って三国ヶ嶽を下山した江上佐助ではあったが、裸か一貫の青年を、どこへ行ったところで金のほうで相手にしようはずはないのだった。
江戸へ出て無職の日を送り、飢餓に迫った佐助は、とうていこの分では富豪になれないどころか、乞食をしても活きて行けないかもしれないと覚って、と言って、黄金に対する火のような煩悩は断ち切れない。七年後の山上の会合に、相当の成績をもって二人に見えるためには――と、ここで性来人なみ外れて身が軽く、それに山奥育ちで木登りは十八番、足も滅法早いところから、さっそく盗賊に早変り、そのぬすんだ金の一部を資本に、この文珠屋という宿屋の出物を買って世間の眼をくらまし、押し入った先々にいたずら半分社会への意趣晴らしのこころも罩めて、かならずそこらへ書きのこしてくる。煩悩小僧の名を取って、今では。
由公、与助の二人を乾児に、店のほうもかなり繁昌しているし、もう一つの稼ぎもなかなか大きい。