Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lee 猟奇の果 (りょうきのはて) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 134.971 caracteres · 270 pantallas

Aozora Bunko

そんなことで、結局、賊に縄をかけるのに、二十分程もかかったが、やがて、三人の刑事が賊の縄尻を取って、警視庁へと引上げて行った。

明智小五郎は、それを見送りながら、ふとある恐ろしい疑いに打たれた。

「あいつは、一体何の為に、態々捕まりに来たんだろう。若しかすると……」

彼は大急ぎで元の部屋に引返した。

廊下に一人の書生が見張り番を勤めている。さっき裏門へ駈けつける時、この書生丈けは持場を離れぬ様にと、固く命じて行ったのだ。

明智は、それを見て少し安堵を感じながら、ドアを開いた。そして、一歩室内に這入ったかと思うと、直ぐに又飛び出して来て、張番の書生の肩を掴んだ。

「君、宮崎さんはどこに行かれたのだ」

「洗面所です」

「今か」

「エエ、つい今しがたです。アア、帰って来られました」

廊下の向うに常右衛門氏の姿が見えた。

「その間、この部屋へ誰も這入ったものはあるまいね」

「エエ、決して」

宮崎氏が二人の側まで来て声をかける。

「アア、明智さん、賊は捕まった様ですね」

「エエ、併し……」

「併し?」常右衛門氏はけげん顔だ。

「お嬢さんは大丈夫ですか」

「御安心下さい。雪江の方は別状ありません。