Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うみがめ

異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二

岡本 綺堂

Lee 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 144.507 caracteres · 291 pantallas

Aozora Bunko

なにしろ駒ヶ嶽では八月に凍え死んだ人があるくらいですから。」と、重兵衛は焚火に木の枝をくべながら答えた。

それを聞いただけでも薄ら寒くなったように、旅人は洋服の襟をすくめながらうなずいた。

この人が来てからおよそ半時間ほどにもなろうが、そのあいだにかの太吉は、子供に追いつめられた石蟹のように、隅の方に小さくなったままで身動きもしなかった。が、彼はいつまでも隠れているわけにはいかなかった。彼はとうとう自分の怖れている人に見付けられてしまった。

「おお、子供衆がいるんですね。うす暗いので、さっきからちっとも気がつきませんでした。そんならここにいいものがあります。」

かれは首にかけた雑嚢の口をあけて、新聞紙につつんだ竹の皮包みを取出した。中には海苔巻のすしがたくさんにはいっていた。

「山越しをするには腹が減るといけないと思って、食い物をたくさん買い込んで来たのですが、そうも食えないもので……。御覧なさい。まだこっちにもこんな物があるんです。」

もう一つの竹の皮包みには、食い残りの握り飯と刻みするめのようなものがはいっていた。

「まあ、これを子供衆にあげてください。