Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

わたしをかたる

私を語る

種田 山頭火

Lee 私を語る (わたしをかたる) de 種田 山頭火 (たねださんとうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 791 caracteres · 2 pantallas

Aozora Bunko

私もいつのまにやら五十歳になった。五十歳は孔子の所謂、知命の年齢である。私にはまだ天の命は解らないけれど、人の性は多少解ったような気がする。少くとも自分の性だけは。――

私は労れた。歩くことにも労れたが、それよりも行乞の矛盾を繰り返すことに労れた。袈裟のかげに隠れる、嘘の経文を読む、貰いの技巧を弄する、――応供の資格なくして供養を受ける苦脳には堪えきれなくなったのである。

或る時は死ねない人生、そして或る時は死なない人生。生死去来真実人であることに間違はない。しかしその生死去来は仏の御命でなければならない。

征服の世界であり、闘争の時代である。人間が自然を征服しようとする。人と人とが血みどろになって掴み合うている。

敵か味方か、勝つか敗けるか、殺すか殺されるか、――白雲は峯頭に起るも、或は庵中閑打坐は許されないであろう。しかも私は、無能無力の私は、時代錯誤的性情の持主である私は、巷に立ってラッパを吹くほどの意力も持っていない。私は私に籠る、時代錯誤的生活に沈潜する。『空』の世界、『遊化』の寂光土に精進するより外ないのである。

本来の愚に帰れ、そしてその愚を守れ。