Clásicos japoneses con furigana
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のうめんのひみつ
能面の秘密
Lee 能面の秘密 (のうめんのひみつ) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 17.440 caracteres · 35 pantallas
新聞記者は書きたがる悪癖があっていけませんよ。ああいうことは伏せておいて様子を見るのが賢明です」
「しかしそれを教えにきて下さったのは曰くがあるからでしょう。あれを退職金授受の思い出の茶番にされて泣くにも泣けない気持ですよ」
「それはあなたの名文の罪もあるね。外国語の咒文のようなはひどすぎますよ」
「じゃア何ですか」
九太夫はもう辻の問いには答えを忘れ、根掘り葉掘りききはじめた。幸い小僧を泊らせておいたので、これもよびだして九太夫の質問に応じさせた。
「君が後をつけたことが爺さんに知れたらしいが、それを気づかなかったかね」
「いま考えると婆さんが見ていたのだと思うんです。家の前を通りますから」
「茶番のような受け渡しをやってる時は気づかれていない確信があるのだね」
「そうです。その時は絶対に気附かれていません」
「窓の戸を叩いた音はどれぐらい。かなりの音かね」
「かなりの音です。聞き耳をたててると二三十間さきでも聞きとれる音ですね」
「跫音は?」
「これも忍び足ですが音はわかりました」
「それでは窓をあける音は?」
「これはかなりの音ですよ」
「窓をあけた幅は?」
「四五寸ですね」