Clásicos japoneses con furigana
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lee 自叙伝 (じじょでん) de 大杉 栄 (おおすぎさかえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 115.021 caracteres · 230 pantallas
が、いよいよ今晩は僕の番だ。」
僕はそう思いながら、彼女がどんな兇器を持って来ているだろうかと想像して見た。彼女はよく一と思いに心臓を刺すと言っていた。刺すとなれば短刀だろう。が、彼女はそれをどこに持っているのだろう。彼女はごく小さな手提げを持っていた。しかし、あんな小さな手提げの中では、七、八寸ものでも隠せまい。すると彼女はそれを懐ろの中にでも持っているのかな。とにかく、刄物なら、何の恐れることもない。彼女がそれを振りあげた時にすぐもぎ取ってしまえばいいのだ。だが、もしピストルだと、ちょっと困る。どうせ、ろくに打ちようも知らないのだろうが、それにしてもあんまり間が近すぎる。最初の一発さえはずせば、もう何のこともないのだが、その一発がどうかすれば急所に当るかもしれない。しかし、それも滅多にはないことだろう。一発どこか打たして置いて、すぐ飛びかかって行けばいいのだ。女の一人や二人、何を持って来たって、何の恐れることがあるものか。すぐにとっちめて、ほうり出してしまえばいいのだ。
「ね、何か話ししない?」
一、二時間してからだろう。彼女は僕の方に向き直って、泣きそうにして話しかけた。