Clásicos japoneses con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Lee 草迷宮 (くさめいきゅう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 71.733 caracteres · 142 pantallas
祟らば祟れ!飽くまでも初一念を貫いて、その唄を聞かねば置かない。
心の迷か知れませんが。目のあたり見ます、怪しさも、凄さも、もしや、それが望みの唄を、何人かが暗示するのであろうも知れん、と思って、こうその口ずさんで見るんです――行燈が宙へ浮きましょう。
(美しき君の姿は、
萌黄の蚊帳を、
蚊帳のまわりを、姿はなしに、
通る行燈の俤や。)……
勿論、こんなのではありません。または、
(美しき君の庵は、
前の畑に影さして、
棟の草も露に濡れつつ、
月の桂が茅屋にかかる。)……
ちっとも似てはおらんのです。屋根で鵝鳥が鳴く時は、波に攫われるのであろうと思い、板戸に馬の影がさせば、修羅道に堕ちるか、と驚きながらも、
(屋根で鵝鳥の鳴き叫ぶ、
板戸に駒の影がさす。)
と、現にも、絶えず耳に聞きますけれど、それだと心は頷きません。
いかなる事も堪忍んで、どうぞその唄を聞きたい、とこうして参籠をしているんですが、祟ならばよし罪は厭わん、」
と激しく言いつつ、心づいて、悄然として僧を見た。
「ただその、手毬を取返したのは、唄は教えない、という宣告じゃあなかろうか、とそう思うと情ない。