Clásicos japoneses con furigana
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こんにゃくぼん
菎蒻本
泉 鏡花
Lee 菎蒻本 (こんにゃくぼん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 14.957 caracteres · 30 pantallas
――水天宮様のをお目に掛けましょう――
そう云って、柔らかい膝の衣摺れの音がしますと、燐寸を※と摺った。」
「はあ、」
と欣八は、その※とした……瞬きする。
「で、朱塗の行燈の台へ、蝋燭を一挺、燃えさしのに火を点して立てたのでございます。」
と熟と瞻る、とここの蝋燭が真直に、細りと灯が据った。
「寂然としておりますので、尋常のじゃない、と何となくその暗い灯に、白い影があるらしく見えました。
これは、下谷の、これは虎の門の、飛んで雑司ヶ谷のだ、いや、つい大木戸のだと申して、油皿の中まで、十四五挺、一ツずつ消しちゃ頂いて、それで一ツずつ、生々とした香の、煙……と申して不思議にな、一つ色ではございません。稲荷様のは狐色と申すではないけれども、大黒天のは黒く立ちます……気がいたすのでございます。少し茶色のだの、薄黄色だの、曇った浅黄がございましたり。
その燃えさしの香の立つ処を、睫毛を濃く、眉を開いて、目を恍惚と、何と、香を散らすまい、煙を乱すまいとするように、掌で蔽って余さず嗅ぐ。
これが薬なら、身体中、一筋ずつ黒髪の尖まで、血と一所に遍く膚を繞った、と思うと、くすぶりもせずになお冴える、その白い二の腕を、緋の袖で包みもせずに、……」