Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas

Aozora Bunko

お糸さんが使っていた用箪笥の上に「草枕」や「彼岸過迄」が載っているのを見つけて、私も借りて自分で読んでみた。私がそんな本を読んだのはそのときが初めてであったが、自分に解る程度に読んでいて結構面白かった。「彼岸過迄」の中にある、雨の降る日に子供を亡くしたので雨の日には訪問客に会わないという話なども、子供心に印象深く残った。また「草枕」では床屋のくだりが面白くて繰返し読んだ。床屋の親爺が「竜閑橋ってのは名代の橋だがなあ。」と口惜しそうに云うのが、読んでいてとても可笑しかったものだ。「彼岸過迄」の中に「高等遊民」という言葉が出てくるが、「高等遊民ってなあに?」とお糸さんに訊いたら、一寸考えてから、「お祖父さんのような人のこと。」と笑いながら云った。お糸さんは私がそういう本に興味を示すのを見て云った。「清ちゃんはわせのように見えるところもあるけれど、ほんとはおくてなのね。」けだし知己の言であろう。お糸さんは自分からは私にそういう読書を慫慂するようなことはなかった。

私はまた時折お糸さんから習字の稽古をしてもらうようになった。お糸さんはこないだまで、麻布六本木にいるさる書道の先生の許に久しく学んでいたそうで、母が私のために思いついたのであった。