Clásicos japoneses con furigana
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らくだい
落第
Lee 落第 (らくだい) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 4134 caracteres · 8 pantallas
其処へ順序もなく坐り込んで講義を聞くのであったが、輪講の時などは恰度カルタでも取る様な工合にしてやったものである。輪講の順番を定めるには、竹筒の中へ細長い札の入って居るのを振って、生徒は其中から一本宛抜いてそれに書いてある番号で定めたものであるが、其番号は単に一二三とは書いてなくて、一東、二冬、三江、四支、五微、六魚、七虞、八斉、九佳、十灰と云った様に何処迄も漢学的であった。中には、一、二、三の数字を抜いて唯東、冬、江と韻許り書いてあるのもあって、虞を取れば七番、微を取れば五番ということが直に分るのだから、それで定めるのもあった。講義は朝の六時か七時頃から始めるので、往昔の寺子屋を其儘、学校らしい処などはちっともなかったが、其頃は又寄宿料等も極めて廉く――僕は家から通って居たけれど――慥か一カ月二円位だったと覚えて居る。
元来僕は漢学が好で随分興味を有って漢籍は沢山読んだものである。今は英文学などをやって居るが、其頃は英語と来たら大嫌いで手に取るのも厭な様な気がした。兄が英語をやって居たから家では少し宛教えられたけれど、教える兄は癇癪持、教わる僕は大嫌いと来て居るから到底長く続く筈もなく、ナショナルの二位でお終いになって了ったが、考えて見ると漢籍許り読んでこの文明開化の世の中に漢学者になった処が仕方なし