Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Lee 薄紅梅 (うすこうばい) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 61.133 caracteres · 122 pantallas

Aozora Bunko

ついこの間の事――一大書店の支配人が見えた。関東名代の、強弓の達者で、しかも苦労人だと聞いたが違いない。……話の中に、田舎から十四で上京した時は、鍛冶町辺の金物屋へ小僧で子守に使われた。泥濘で、小銅五厘を拾った事がある。小銅五厘也、交番へ届けると、このお捌きが面白い、「若、金鍔を食うが可かッ。」勇んで飛込んだ菓子屋が、立派過ぎた。「余所へ行きな、金鍔一つは売られない。」という。そこで焼芋。

と、活機に作者が、

「三つ。」

声と共に、の呼吸で、支配人が指を三本。……こうなると焼芋にも禅がある。

が、何しろ、煮豆だの、芋※殻だのと相並んで、婆やが持出した膳もさめるし、新聞の座がさめる。ものが清新でないのである。

不精髯も大分のびた。一つ髪でも洗って来ようと、最近人に教えられ、いくらか馴染になった、有楽町辺の大石造館十三階、地階の床屋へ行くと、お帽子お外套というも極りの悪い代ものが釦で棚へ入って、「お目金、」と四度半が手近な手函へ据る、歯科のほかでは知らなかった、椅子がぜんまいでギギイと巻上る……といった勢。しゃぼんの泡は、糸七が吉原返りに緒をしめた雪の烏帽子ほどに被さる。