Clásicos japoneses con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Lee 虞美人草 (ぐびじんそう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 198.559 caracteres · 401 pantallas
見物に行った事はさっき露見してしまった。今更隠す必要はない。
「ええ、君らも行ったそうですね」と小野さんは何気なく答えた。甲野さんは見つけても知らぬ顔をしている。藤尾は知らぬ顔をして、しかも是非共こちらから白状させようとする。宗近君は向から正面に質問してくる。小野さんは何気なく答えながら、心のうちになるほどと思った。
「あれは君の何だい」
「少し猛烈ですね。――故の先生です」
「あの女は、それじゃ恩師の令嬢だね」
「まあ、そんなものです」
「ああやって、いっしょに茶を飲んでいるところを見ると、他人とは見えない」
「兄妹と見えますか」
「夫婦さ。好い夫婦だ」
「恐れ入ります」と小野さんはちょっと笑ったがすぐ眼を外した。向側の硝子戸のなかに金文字入の洋書が燦爛と詩人の注意を促がしている。
「君、あすこにだいぶ新刊の書物が来ているようだが、見ようじゃありませんか」
「書物か。何か買うのかい」
「面白いものがあれば買ってもいいが」
「屑籠を買って、書物を買うのはすこぶるアイロニーだ」
「なぜ」
宗近君は返事をする前に、屑籠を提げたまま、電車の間を向側へ馳け抜けた。小野さんも小走に跟いて来る。