Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
ぐびじんそう
虞美人草
Lee 虞美人草 (ぐびじんそう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 198.559 caracteres · 401 pantallas
「ごもっともで。ごもっともで……」と宗近老人はとりあえず二遍つづけざまに述べる。孤堂先生の首は故の位地に復した。潤んだ眼をひからしてじっと老人を見守っている。やがて
「しかしそれがために小野が藤尾さんとか云う婦人と結婚でもしたら、御子息には御気の毒ですな」と云った。
「いや――そりゃ――御心配には及ばんです。忰は貰わん事にしました。多分――いや貰わんです。貰うと云っても私が不承知です。忰を嫌うような婦人は、忰が貰いたいと申しても私が許しません」
「小夜や、宗近さんの阿父さんも、ああおっしゃる。同じ事だろう」
「私は――参らんでも――宜しゅうございます」と小夜子が枕の後で切れ切れに云った。雨の音の強いなかでようやく聞き取れる。
「いや、そうなっちゃ困る。私がわざわざ飛んで来た甲斐がない。小野氏にもだんだん事情のある事だろうから、まあ忰の通知しだいで、どうか、先刻御話を申したように御聞済を願いたい。――自分で忰の事をかれこれ申すのは異なものだが、忰は事理の分った奴で、けっして後で御迷惑になるような取計は致しますまい。御破談になった方が御為だと思えばその方を御勧めして来るでしょう。