Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

はえおとこ

蠅男

海野 十三

Lee 蠅男 (はえおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 118.129 caracteres · 237 pantallas

Aozora Bunko

「うむ、こら脅迫状や。二十四時間以ないニ、ナんじの生命ヲ取ル。ユイ言状を用意シテ置け。蠅男。――へえ、蠅男?」

「蠅男いうたら、お父つぁん、一体誰のことをいうとりまんの」

「そ、そんなこと、俺が知っとるもんか。全然知らんわ」

「お父つぁん。その新聞の中に、蠅の死骸が一匹入っとるの見やはった?」

「うえッ、蠅の死骸――そ、そんなもの見やへんがナ」

「そんなら封筒の中を見てちょうだい。はじめはなア、その『蠅男』とサインの下に、その蠅の死骸が貼りつけてあったんやしイ」

総一郎は封筒を逆さにふってみた。すると娘の云ったとおり、机の上にポトンと蠅の死骸が一匹、落ちてきた。それはぺちゃんこになった乾枯びた家蠅の死骸だった。そして不思議なことに、翅も六本の足もりとられ、そればかりか下腹部が鋭利な刃物でグサリと斜めに切り取られている変な蠅の死骸だった。よくよく見れば、蠅の死骸と分るような、変った蠅の木乃伊めいたものであった。

この奇怪な蠅の死骸は、果して何を語るのであろうか。

籠城準備

――二十四時間以ないニ、ナんじの生命ヲ取ル。ユイ言状を用意シテ置け。――

それだけが、活字の上に赤鉛筆で丸が入れてある。