Clásicos japoneses con furigana
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しんらんしょうにんについて
親鸞聖人について
吉川 英治
Lee 親鸞聖人について (しんらんしょうにんについて) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 15.038 caracteres · 29 pantallas
そのころ、ぼくが作った駄句ですが“戦いやみぬ、藪うぐいすも、啼き出でよ”という句、まあそんな景色で、人がみんな吉野山へ花見に行ってました。木炭車でやっと上までのぼりまして、あの如意輪堂のはるかに見える一目千本というあたりですか、あの谷をへだてましたガケぷちへきましたら、運転手さんが、この辺がちょっといいですというんで、車をとめて、ぼくは煙草を一本もってひょいと降りたんです。すると、新聞紙を敷きましてね、ガケのふちに、春の日の下に、ニュームのお弁当箱をといてひざにのせて、黙然とあなたの桜の峰を見ながら、はしを取っている夫婦、さあ七十前後の老夫婦がいます。最初は、私はただ七十前後の老夫婦がいると、こう思っただけでした。
ところで、こっちの方で煙草を吸って見ていますと、そのおじいさんもおばあさんもですね、あの時分は白いご飯というのをギンメシといって珍重しましたね、一はし、銀メシをこう口へ入れてはですね、黙然と両方ともかしこまって向こうの桜を見てるきりなんです。ニュームのお弁当の中をのぞいてみますと、焼きずるめに、卵やきかなにかはいっています。私が煙草一本吸う間も、二人とも黙っているんですね。