Clásicos japoneses con furigana
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ろんごものがたり
論語物語
下村 湖人
Lee 論語物語 (ろんごものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 132.688 caracteres · 266 pantallas
この境地をつかむと、眼に映ずるもの、耳に響くものに、いささかの歪みがない。是非善悪、理否曲直、一切はありのままに自分の心にうつり、自分の心もまた、ありのままにそれに対して動くのじゃ。それを、わしは耳順うの境地と呼んでいる。即ち、成心なく、素直に、自然に、思わずして、天地人や、過去現在未来を、誤りなく捉えうる境地じゃ。わしが、そうした境地を掴み得たのは、やっと六十歳になってからのことであった。」
門人たちにも、孔子のいっている言葉の表面だけは、どうなりわかった。しかし、それは青空の青きを見ながら、それにふれることが出来ないようなものであった。彼等のある者は、顔回が生きていた頃、ある日、しみじみと歎息して、
「4先生の徳は山だ。仰げば仰ぐほど高い。先生の信念は金石だ。鑚れば鑚るほど堅い。捕捉しがたいのは先生の高遠な道だ。前にあるかと思うと、忽ち後ろにある。先生は順序次第を立てて、よく吾々を導き、吾々の知識を博むるに古聖の教えを以てし、行動を規制するに礼を以てせられる。その指導の巧みさに魅せられて、罷めようとしても罷めることが出来ない。私は私の才能の限りをつくして努力した。