Clásicos japoneses con furigana
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びんぼうものがたり
貧乏物語
河上 肇
Lee 貧乏物語 (びんぼうものがたり) de 河上 肇 (かわかみはじめ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 26.773 caracteres · 53 pantallas
もしわれわれ凡夫がへたに悟ってしいて大燈国師のまねをして、相率いて乞食になったり、慧可・雲門にならって皆が臂を切ったり脚を折ったりした日には、国はたちまちにして滅びてしまうであろう。
思うに貧乏の人の身心に及ぼす影響については、古来いろいろの誤解がある。たとえば艱難なんじを玉にすとか、富める人の天国に行くは駱駝の針の穴を通るより難しとかいうことなどあるがために、ややもすれば人は貧乏の方がかえって利益だというふうに考えらるる傾きがある。古い日本の書物にも「金持ちほど難儀な苦の多きものはない、一物有れば一累を増すというて、百品持った者より二百品持ったものは苦の数が多い」など言うてあるが、現に一昨昨年(一九一三年)にはスイス国でいちばん金持ちであった夫婦者が、つくづくなんの生きがいもない世の中と感じたというので、二人がいっしょに自殺を遂げたこともある*。だから人間というものは心の持ちよう一つで、場合によっては大小さして威張っている侍よりも、橋の下に眠っている乞食の方がかえって幸福だ、というような説も出るのであるが、私だって金持ちになるほど幸福なものだと一概に言うのでは決してない。