Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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きょうしゅうのしじん よさぶそん

郷愁の詩人 与謝蕪村

萩原 朔太郎

Lee 郷愁の詩人 与謝蕪村 (きょうしゅうのしじん よさぶそん) de 萩原 朔太郎 (はぎわらさくたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 39.038 caracteres · 78 pantallas

Aozora Bunko

夏の部

うは風に音なき麦を枕もと

夏の部

うは風に音なき麦を枕もと

嵯峨の田舎に、雅因を訪ねた時の句である。一面の麦畑に囲まれた田舎の家で、夏の日の午睡をしていると、麦の穂を渡った風が、枕許に吹き入れて来たという意であるが、表現の技巧が非常に複雑していて、情趣の深いイメージを含蓄させてる。この句を読むと、田舎の閑寂な空気や、夏の真昼の静寂さや、ひっそりとした田舎家の室内や、その部屋の窓から見晴しになってるところの、広茫たる一面の麦畑や、またその麦畑が、上風に吹かれて浪のように動いている有様やが、詩の縹渺するイメージの影で浮き出して来る。こうした効果の修辞的重心となってるものは、主として二句の「音なき」という語にかかっている。これが夏の真昼の沈黙や、田舎の静寂さやを、麦の穂の動きにかけて、一語の重複した表象をしているのである。また「上風に」のに、「音なき麦を」のをが、てにをはとしての重要な働きをして、句の内容する象景を画いてることは言うまでもない。

俳句の如き小詩形が、一般にこうした複雑な内容を表現し得るのは、日本語の特色たるてにをはと、言語の豊富な聯想性とによるのであって、世界に類なき特異な国語の長所である。