Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

のわき

野分

夏目 漱石

Lee 野分 (のわき) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 93.508 caracteres · 189 pantallas

Aozora Bunko

「間違えたって構わないさ。国家主義も社会主義もあるものか、ただ正しい道がいいのさ」

「だって、もしあなたが、その人のようになったとして御覧なさい。私はやっぱり、その人の奥さん同様な、ひどい目に逢わなけりゃならないでしょう。人を御救いなさるのも結構ですが、ちっとは私の事も考えて、やって下さらなくっちゃ、あんまりですわ」

道也先生はしばらく沈吟していたが、やがて、机の前を立ちながら「そんな事はないよ。そんな馬鹿な事はないよ。徳川政府の時代じゃあるまいし」と云った。

例の袴を突っかけると支度は一分たたぬうちに出来上った。玄関へ出る。外はいまだに強く吹いている。道也先生の姿は風の中に消えた。

清輝館の演説会はこの風の中に開かれる。

講演者は四名、聴衆は三百名足らずである。書生が多い。その中に文学士高柳周作がいる。彼はこの風の中を襟巻に顔を包んで咳をしながらやって来た。十銭の入場料を払って、二階に上った時は、広い会場はまばらに席をあましてむしろ寂寞の感があった。彼は南側のなるべく暖かそうな所に席をとった。演説はすでに始まっている。

「……文士保護は独立しがたき文士の言う事である。