Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 156.866 caracteres · 318 pantallas

Aozora Bunko

五

これだけ恥や義理を捨てた女なら、それぐらいのことは言うかもわからないと思ったのです。

「石川さんのですよ」

「何?」

愕然としたのは平次ばかりではありません。名指しされた石川良右衛門は、何か弁解をする積りらしく口を開きましたが、その言葉が出る前に、

「もっとも、拵えの直しを頼まれたと言って、この間から旦那が持っていましたが」

お絹は言い切ります。石川良右衛門のものであったにしても、五兵衛が預っていた品では問題がなくなります。

平次は改めて死骸を見せて貰いました。傷は左の首筋で、右へ突き貫けるほどの力で短刀を突き立てた上、少し刃物を捻ったらしく、傷口が痛々しく歪んでおりますが、並大抵の人間の力で自分の首へこれだけ刃物を突き立てられないことは、あまりにも明らかです。

「死骸の手に血が付いていたろうか」

平次は、三輪の万七を顧みました。

「ひどい血だったよ」

「短刀の柄は?」

「鮫が真っ赤さ。もっとも短刀の柄を握っていたわけではなかったが」

「有難う、今度は外を見るとしようか」

平次はガラッ八だけをつれて、外へ出ました。

五

「親分、見当は?」

ガラッ八は外へ出ると、堪り兼ねて平次の耳に囁きます。