Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 146.725 caracteres · 298 pantallas

Aozora Bunko

四

ガラッ八の八五郎、自慢ではないが、これが臍の緒切って以来の女難だったのです。

四

「親分、こんなわけで、馬鹿馬鹿しくて人様に話が出来ないが、深いわけがありそうだから、このまま隠しておけません」

ガラッ八は昨夜からの一伍一什を打明けて、親分の平次の智恵を借りました。

「そいつは面白そうだ、手前幾つだ」

平次は大真面目にこんな事を言います。

「三十になったばかりで」

「勘平さんと同い年か、それで女が出来ないって法はあるまい。そのお吉とかいうのも、どこかでからかったんじゃないか。よく思い出してみるがいい」

「とんでもねえ、親分。この八五郎が、女をからかって忘れるか忘れねえか」

「まア、そうムキになって怒るな。お前に覚えがなきゃア、これは話が面白くなりそうだ。何か大事なもの――どうせ金目のものじゃあるまいが、――人様から預かるか何かして持っちゃいないか」

「大した品じゃありませんが、たった一つ心当りがあります」

ガラッ八は、目黒の栗飯屋で、大店の嫁といった若い美しい女から――平次親分さんへ渡すようにと結び文を頼まれたことを話しました。

「それそれ、それに決ったよ八。昨夜の柳原の暗討も、今日の押掛女房も、その結び文が欲しかったんだ、――何だってまたつまらねえ遠慮をして、俺に渡さなかったんだ」