Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 114.139 caracteres · 233 pantallas

Aozora Bunko

七

――でも親分を助けさえすれば本望だ」

「何をつまらねエ、確りしろ、馬鹿野郎ッ。――あっ人が見ている。――俺たちは早変りするんだ。いいか、お前は親分で、俺が八五郎になるんだ。――いいか――確りして下さい、親分」

変なことを言いながら平次は、いきなり大火傷のガラッ八を引っ担いで、物蔭を縫うように飛びます。

七

ガラッ八の火傷は思いのほか重く、それが恢復するまでに二た月もかかりました。平次はそのままガラッ八を自分の家に引取って、ひどい火傷をしたのは平次自身と言い触れさせ、命も危ないように思い込ませて、そっと夜になると姿を変えて飛び出し、いろいろ手をつくして探索をつづけました。が、月が明るくなるにつれて、放火の悪業もしばらく休み、一と月ばかりは江戸も平穏な夜がつづきました。

次の無月を迎える頃から、またも火事騒ぎが始まりました。それとともに橋と堂宮の落書が、ポツポツ現れたことは言うまでもありません。

その月の晦日、天気の良い晩を選んで、平次は与力笹野新三郎を動かし、南町奉行から名指しで腕っこきの組を二十人ばかり駆り集め、一隊は牛込へ、一隊は麻布へ、一隊は築地へ、有名な寺三つに配置しました。