Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 137.868 caracteres · 278 pantallas

Aozora Bunko

「そんな事を言った日にゃ、甲子太郎の口書爪印を取られて、話が面倒になるぜ」

「それじゃ、銭形の親分さんにお引合せ下さい」

四十男の理三郎は、用心深い代りに、いざとなると性急でした。八五郎を案内に、神田の平次の家へ来たのは、事件があってから三日目の昼過ぎ。

「親分、小法師の番頭さんに逢ってやって下さい。若旦那の甲子太郎を助ける気で、夢中ですから」

八五郎はいっぱし手柄のつもりで、顎を撫でております。

「馬鹿野郎、つまらねえことをしやがる、猪之吉兄哥はいい心持じゃあるめえ」

そんな事を言いながら、この事件の魅力はかなり強く平次を誘惑します。

「そう言わずに親分さん、若旦那を助けてやって下さい。先代の大旦那が亡くなる時、この私を枕元に呼んで、――甲子太郎の馬鹿が直るように、何とか意見をしてくれ、決して憎くて勘当をしたわけじゃない。心掛けさえ世間並になれば、この小法師甲斐の跡目を継がせてやるものを――そうおっしゃって涙を流しました。世上の思惑、親類の義理、勘当したと言っても、大旦那は心から甲子太郎さんを可愛がっていたのでございます」

「…………」

番頭の理三郎が、平次の前にキチンと手を突いて、こう口説いて行くのを、平次は途方に暮れた形で見詰めております。