Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 137.868 caracteres · 278 pantallas
仕方がないから、碇綱を切って、滅茶滅茶に岸へ漕ぎ寄せました」
卯八の言葉は予想外でした。が、これだけ筋が立っていると、もはや疑う余地もありません。
「三吉はなんだってそんな事をしたんだ」
平次もこの恐ろしい企ての意味は読みかねました。
「船の中の人間を皆殺しにするつもりだったかもわかりません。碇綱で川の真ん中に止めた船が沈めば、あんなに酔っていちゃ、助かるのが不思議です」
「皆んな気違いじみた騒ぎをしていた――とお蔦も言うが、なんか変なものでも呑ませたんじゃないか」
「…………」
「土手に這い上がると、ケロリとしていたが、船の中に居る時のことは、なんにも知らないと言うぞ」
万七は畳みかけました。
「…………」
卯八は頑固に口をつぐみます。
「それじゃ、七平を殺したのは誰だ」
と平次。
「それはわかりません」
「お前じゃないと言うのか」
「七平は舳に居りました。私やお蔦さんは艫におりました」
「出刃はお前が抛って、お蔦の手に当ったそうじゃないか。その出刃で七平が殺されているんだぜ」
平次はその時の情景を想像している様子です。
「…………」
「七平の側には誰と誰が居たんだ」
「おりんさんと、清五郎さんと、菊次郎さんと――」