Clásicos japoneses con furigana
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きょうかしのぶんしょう
鏡花氏の文章
Lee 鏡花氏の文章 (きょうかしのぶんしょう) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3456 caracteres · 7 pantallas
美」の不可欠の要素となっているのは不思議なことである。蝙蝠(湯女の魂)・蝦蟇・河童(飛剣幻なり)・蛭・猿(高野聖)等のかもし出す怪奇と、狭斜の巷に意気と張りとで生きて行く女性(婦系図のお蔦等・通夜物語の丁山・その他)純情の少女(婦系図のお妙・三枚続のお夏以下)勇み肌の兄哥(三枚続の愛吉)等のつくり出す情調と――この二つが、まぜあわされて、ここに、鏡花好みに統一された極楽浄土ともいうべき別乾坤ができ上るのである。読者は、それが、つくりもの――つくりものもつくりもの、大変なつくりものなのだが――であることを、はじめは知っていながら、つい、うかうかと引ずりこまれて、いつの間にか、作者の夢と現実との境が分らなくなって了う。ここに氏の作品と、漱石の初期の作品――倫敦塔・幻影の盾・虞美人草等――との相違がある。これらの漱石の作品を読みながら読者は最後まで、それがつくりものであることを忘れないでいることができる。それが、鏡花氏の作品だと、読者は何時の間にか作者の夢の中にまきこまれていて、巻を終って、はじめてほっと息をついて、それが現実ではなかったことに気付くのである。