Clásicos japoneses con furigana
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もん
門
Lee 門 (もん) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 139.830 caracteres · 278 pantallas
そう容易にできるものなら、いくら私共が馬鹿だって、こうして十年も二十年も苦しむ訳がございません」
宗助はただ惘然とした。自己の根気と精力の足らない事をはがゆく思う上に、それほど歳月を掛けなければ成就できないものなら、自分は何しにこの山の中までやって来たか、それからが第一の矛盾であった。
「けっして損になる気遣はございません。十分坐れば、十分の功があり、二十分坐れば二十分の徳があるのは無論です。その上最初を一つ奇麗にぶち抜いておけば、あとはこう云う風に始終ここにおいでにならないでも済みますから」
宗助は義理にもまた自分の室へ帰って坐らなければならなかった。
こんな時に宜道が来て、
「野中さん提唱です」と誘ってくれると、宗助は心から嬉しい気がした。彼は禿頭を捕まえるような手の着けどころのない難題に悩まされて、坐ながらじっと煩悶するのを、いかにも切なく思った。どんなに精力を消耗する仕事でもいいから、もう少し積極的に身体を働らかしたく思った。
提唱のある場所は、やはり一窓庵から一町も隔っていた。蓮池の前を通り越して、それを左へ曲らずに真直に突き当ると、屋根瓦を厳めしく重ねた高い軒が、松の間に仰がれた。