Clásicos japoneses con furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lee 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 141.786 caracteres · 278 pantallas
ところが、この十六通のうち、ただ一通、非常に手ズレもしているし、汚れのひどい一書簡がある。これは、他の奉書文書とちがって、紙質も杉原紙のように茶がかっており、何しろ、そッと披けないことには、折目からすぐ切れてしまいそうなほど、紙も墨色も窶れている。
これが、武蔵の書簡だった。
武蔵の書簡として、これ程、まざまざと、明瞭なものはない。自分も初めての触目だし、おそらくまだ世間にも紹介されたことのない物にちがいないので、煩をいとわず、以下内容を詳述して、いささか、武蔵研究者の資に供そうと思う。もちろん、N氏も、それを希望しているわけである。
そこで手紙の内容であるが、その達筆とあの時代特有な文辞は、なかなか解読にむずかしく、おまけに紙ヤツレや淡墨の部分も判読するのに困難を極めるが、大体、次のように読まれる。(句点は著者。その他原文のまま)
被思召付尊札 忝次第に御座候 随而せがれ伊織儀 御成に立申趣大慶に奉存候 拙者儀老足可被成御推量候 貴公様 御はた下様 御家中衆へも手先にて申置候 殊御父子共 本丸迄 早々被成御座(候)趣 驚目申候 拙者も石にあたり すねたちかね申故 御目見得にも被仕不仕猶重て 可得尊意候 恐惶謹言