Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

あめのやまぶき

雨の山吹

山本 周五郎

Lee 雨の山吹 (あめのやまぶき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 16.433 caracteres · 33 pantallas

Aozora Bunko

「それでは、なるべく早く埋葬するほうがいいな」

と兵庫が云った。それから溜息をついて、

「寐ついてから、いろいろなことを考えたよ、一家の運とか、人間の一生などについてね、……葛西家はこれまで平穏無事だった、私もおまえも、殆んど不自由ということを知らず、父上の亡くなったとき以外は、悲しみや苦しみも知らずに育って来た、それがこの一年ばかりまえから、……母上が病気になられてからこっち、動木の問題で迷惑をし続け、ようやく片がついたと思うと、汝生、そして私が胃をやられた、不幸は重なってくるというから、この次またどんな事が起こるかわからないが、葛西の家にもそんな運がまわってきた、という感じがしきりにするんだ」

兵庫には珍しく、感傷的なことを云いだした。それは気の弱りですよ、と又三郎はうち消しながら、心のなかではやはり同じような予感がするのを、否めなかった。

――そうだ、これまであまりに順調すぎた、こんなに平穏無事な生活はなかった、そろそろ崩れだす時期がきたのかもしれない。

人間の一生は、思わぬ災厄や悲嘆や、困苦なしには済まないらしい。そういう例は飽きるほど見たり聞いたりしてきたが、自分たちがいま同じようなまわりあわせに当面している、と想像するのは、相当たまらないことであった。