Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lee 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 145.414 caracteres · 289 pantallas

Aozora Bunko

「ええ。それァ心配したわ。だけれど、ねえ、あんた。どうしてわかったの。」

「どうしてッて。それァわかるさ。お前、バアへ稼ぎに行くといっているのに、一遍も酔って来たことがないし、着物にも酒の匂が移っていない。それから足袋がちっとも汚れていない。だからバアやカフェーじゃないと思ったんだ。」

「全くねえ。」

「そればかりじゃない。まだ他にわかるわけがあるんだ。」と重吉は再び女の身をぐっと引寄せながら、二、三歩黙って歩きながら、「それァちょっと言えないよ。こんな処じゃア……。」

「どうして。教えてよ。」

「あんまり侮辱したようになるから。」

「かまわないから、教えてよ。よ。よ。」とお千代はわざと調子だけ冗談らしく甘えるようにしながら、じッと眼を見張って男の顔を見上げる。その表情が街燈の光を斜に受けていかにも艶しくまた愛くるしく、重吉の眼に映じた。

重吉は歩みを止めて、お千代の仰向いて自分の顔を見詰める眼の上に接吻しようとしたが、突然後から照しつける自動車の光に驚いて女をかばいながら片側に立寄った。見れば先へ行く二人連も同じように道をよける。汽車の走過る響がして、蒼茫たる霧の中から堀向の人家の屋根についている広告の電燈が樹の間から見えるようになった。