Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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せいしゅんのぎゃくせつ

青春の逆説

織田 作之助

Lee 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 162.593 caracteres · 325 pantallas

Aozora Bunko

なるほど、威張ろうと思えば、威張れるがね。しかし威張って良い理由はどこにも無いんだ。たとえば、よく使われる例だが、失業した新聞記者は水をはなれた魚のようにみじめなんだ。してみるとだね、てめえらが威張れたのは、てめえら自身の、――変ないい方だが、――人格ではなくて、実は背景になっている新聞のおかげだ。つまり、虎の威を借りている、といっては月並かな。君あれだよ、つまるところ新聞記者という特権を濫用しているんだよ」

特権という言葉が出たので、豹一は土門の考えにすっかり共鳴してしまった。もっとも土門はその言葉をいうとき、ニキビをつぶしていた。いや、つぶす真似をしていた。

「咽喉が乾いた。珈琲もう一杯のもう」土門は新しい珈琲が来るとまた喋り続けた。「しかしまあ、とにかく名刺を作ることだね。君のような可愛い顔をした男が、半鐘が鳴って火事場に駆けつけても、名刺が無ければ通してくれないからね。八百屋お七が変装して吉三に会いに来たと思われるぜ。――失敬、失敬、そう怖い顔をするなよ。いや実際君の顔は可愛いよ。おれに変態趣味があれば、君に申込むね。全く、君はにくらしいほど美少年だ。