Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
おもかげ
面影
小川 未明
Lee 面影 (おもかげ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 4048 caracteres · 8 pantallas
四
赤、黄、緑、青、何でも輪郭の顕著なる色彩を用い、悠々たる自然や、黙静の神秘を物哀れに写す力があったのが彼の人の特長である。
自分は希臘の海を見ないけれど、我が春の海を見るたびに何となく懐かしく思う。ああ、緑なる空。青き海原を見れば希臘の空を思い、悠々と白き雲の飛ぶ影を見れば、さすらい人を思い、月の光を見ては愁え、貝を拾うては泣き、悲しく吹く風に我が恋人の身の上を思い煩らうのである。
四
ただ独り、黄ばんだる林の下道を歩いて、青い空の見える淋しい湿り勝な小道を行くと、涼しい秋の風が身に浸み、何となく痛みを胸に覚ゆるのである。広い圃の中に出ると、小春日に、虚空を赤蜻蛉が翻々と、かよわく飛んでいるのやら、枯れた足元の草の上に止っているのもある。遠く、うす黒き烟の、大空に溶けるように上っているのも見える。けれど何等の響きも聞えない。左に小道を折るれば、例の墓所に出るので、誰れ見るともなく、静かな秋はいつとなく暮て行くのである。
自分はこの眩しいような空を眺めて、何となく悲しくなった。
ある日、講義の時間に「とんぼつり、今日はどこまで行ったやら」の句を、
“Catching dragon-flies! ..... I wonder where he has gone to-day!”