Clásicos japoneses con furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Lee いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 63.226 caracteres · 128 pantallas
難有いとも言いはしない。
昨夜は退屈だったから、一つお島を驚かしてやる積りで、お花姉さんの外套を取りに行った。乃公は居るかと思って、そっと入ったが居なかった。早速頭から引被って、丁度手の当った処に衣嚢があったから突込んで見たら手紙があった。清水さんの手紙だ。斯う書いてある。
「それでは今晩九時と決めましょう。庭の木戸でお待ち被下い。九時ですよ。間違のないようにね。馬車は此方から用意して行きます」
乃公は実際驚いた。お花姉さんは清水さんと逃げる積りだ。九時といえば最早間がない。乃公は突然馳け下りて外へ出た。事によるともう逃げてしまったかも知れない。
乃公が隣家の天水桶の後に踞んでいると、馬車が一台そろそろやって来た。此れだなと思うと、今度は姉さんが裏の方から出て来た。外套も着ていなければ、鞄も持っていない。家にいる時の風体をしている。乃公が姉さんの方に気を取られている中に、清水さんは馬車から下りていた。二人は少しも口を利かぬ。花さんが先に乗って、清水さんは後から入ったようだった。そして最早大丈夫だろうと思って乃公が立った時、馬車は動き出した。
乃公は直ぐに家へ引返した。