Clásicos japoneses con furigana
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おならさま
お奈良さま
Lee お奈良さま (おならさま) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.159 caracteres · 20 pantallas
夫婦の交しあうオナラは香をきくよりも奥深い夫婦の愛惜がこもっているということだ」
「そうですねえ。奥深いかどうかは知りませんが。私はあなたのオナラをきくのが好きですよ。オナラをしない人は男のような気がしなくなりましたよ。妙なものですねえ」
「それが無限の愛惜かな」
「そうかも知れませんね。どっちかと云えば、私はあなたの言葉よりもオナラの方が好きでした。言葉ッてものは、とかくいろいろ意味がありすぎて、あなたの言葉でも憎いやら口惜しいやらバカらしいやらで、親しみがもてないですね。そうかと思えば、見えすいたウソをつくし。オナラにはそんなところがありませんのでね」
「なるほど。それだ。ウム。私たちは幸福だったな。本当の夫婦だった。ウム。ム」
お奈良さまは胸をかきむしった。アブラ汗が額からしたたり流れている。目を白黒したが、抱きかかえる女房の腕の中へあおむけにころがった。そして、そのまま息をひきとってしまったのである。